突然ですが、わたしは2016年から、国内ツアーを追いかけるのは当然ながら、海外公演までも追いかけてしまう筋金入りのベビメタおたくです。
そんなBABYMETALですが、活動10周年の2020年に初の紅白歌合戦に出ることになりました!
おたく的には嬉しいというよりは非常に複雑な気持ちなのですが、今回はBABYMETALが上手く紅白をマーケティングに使ったのではないか? という話をします。
BABYMETALは逆輸入アイドル(アーティスト)
BABYMETALは元々、「世界で売れているアイドル」として日本に逆輸入されたアイドル(アーティスト)です。
というか、逆輸入マーケティングをあえて仕掛けたのだと思っていますが、BABYMETALが結成された2010年はちょうどアイドル戦国時代でAKBなどが猛威を振るっていた時期。
普通に国内で勝負しても勝てないと思ったのでしょう。
YouTubeで火が付き、その後世界中へ人気が拡散されていったBABYMETALは今でこそSNSから火が付くアーティストが多いのですが、当時はかなり先端を行っていました。
ピコ太郎のPPAPが流行ったのが2016年、江南スタイルが流行ったのが2012年、HikakinTVがスタートしたのが2011年。
BABYMETALの最初の動画「ド・キ・ド・キ☆モーニング」がバズったのが2012年なので、かなり早い段階からSNSを使って世界でバズったアーティストだったのだと思います。
海外を主戦場にして人気大爆発
当時、日本以外で本気で戦っているアイドルはいませんでした。いや、正確にはいたのだと思いますが本当にブレイクしたアイドルはいなかったんです。
BABYMETALは「メタル」という音楽を武器に海外を主戦場にして人気が爆発。レディガガの前座から始まり、メタリカやガンズアンドローゼズの前座なども務めました。
海外で人気が出てきたことで日本での知名度や人気も徐々に上がっていき、ついに2016年には東京ドーム2Daysを史上最年少で埋める事になりました。
日本人は「欧米で人気がある」というものに一目置く習性があるので、BABYMETALは「他のアイドルとは違う」「日本で売れているアイドルとは違う」と箔が付くようになりました。
こうしてBABYMETALは知名度や人気だけでなく「価値」を高めていったのです。
コロナ禍で方向転換。紅白までもマーケティングツールにする
そんなBABYMETALですが、2020年、危機が訪れました。
それはコロナで海外に行くことができなくなってしまったからです。
今まで海外を主戦場で戦っていた彼女たちにとって未曽有の危機でしたが、今後はしばらく国内を中心に活動せざるを得なくなりました。
国内で活動するにあたり、他のアイドルやアーティストと同じことをすることも可能でした。例えば無観客ライブ、CDをたくさん出す、YouTubeのちゃんねるで活動する…。
しかし、2020年にBABYMETALが取った戦法は「何もしない」
コロナ禍で動けなくなった2020年4月から、20周年である2020年10月まで、音沙汰なし、音信不通状態。
そして満を持して発表された「2020年、BABYMATAL紅白歌合戦初出場」
実は紅白の前に10周年の企画がどんどん発表されていたのですが、世間にインパクトを与えたのはやはり紅白決定のとき。
Twitterのトレンドには2日間 #BABYMETAL が上がり続けました。
そしてその紅白決定が発表されてから間髪入れず数時間後に、日本武道館10Daysのライブが発表されました!
ここから何が見えるかというと「紅白をゴールや目標にするのではなく、紅白を武道館10Dayの宣伝に使った」ということです。
皆が紅白を目標にして活動しているのに、BABYMETALは紅白歌合戦を「日本最大の宣伝ツール」として利用したわけですね。しかもTwitterのトレンドが上がっているその瞬間をめがけて宣伝を投下しています。
BABYMETALは紅白に出ないアーティストと言われていました。それが今回のコロナ禍で皮肉にも出る事になり、そしてただ出るだけじゃなく「紅白を宣伝媒体として利用する」という手を使いました。すごいです。
BABYMETALには天才マーケターがついているんだろうなぁとファンながら脱帽してしまいました。
まとめ~自分の「好き」からマーケの種を探そう
マーケターは何を見ても勉強をしなければいけません。
「仕事」と「プライベート」を完全に分け、プライベートの時に何も考えないなんてもったいないことこの上ありません。
あなたももし、マーケターになりたいのであれば自分の趣味や自分の好きなことからマーケの種を探してみてください。
例えば好きなYouTuberは何故売れているのか? 自分の好きなレストランはどうしてこんなにいつも行列なの? ついつい課金してしまうソシャゲ、なぜ課金してしまう? などなど。
何をしていても常にマーケティングのことを考えてしまう…そうなったらあなたも一人前のマーケターなのかもしれませんよ?
AIの導入に躊躇されている企業様は、まずは1つのツールだけでも利用してみてはいかがでしょうか?EC×ChatGPTをはじめとしたAI企画から導入・運用まで、経験豊富な弊社プロ人材が手厚くサポートいたします。