2020年12月5日に、国内最大規模のNoCoderコミュニティを運営する一般社団法人NoCoders Japan協会、および株式会社ガイアックス、Creww株式会社、Studio ENTREの4社が主催となり「NoCodeサミット 2020A/W」が初開催されました。約250名がオンライン参加する中、最新のノーコード技術の共有や活用事例などが紹介されイベントは大盛況に終わりました。
当社株式会社プレスマンは、本イベントの協力企業として後援させていただきました。 本記事では、各登壇者様の発表要旨を掲載させていただきます。
長時間に渡るサミットのため、発表内容は4回に分けて公開させていただき、今回はその1記事目となります。
ご参加いただいた方も、ご参加できなかった方も、参考になれば幸いです。
※詳細な登壇者情報はこちらからご確認ください
https://www.summit.no-coders-japan.org/
<オープニングトーク>
オープニングトークでは、本サミットの主催である一般社団法人NoCoders Japan協会の代表理事である高橋 翔 氏より、企画の背景やノーコードの今後についての話がありました。また、ノーコードの代表的なツールであるBubble社(米国)から日本のユーザに向けたビデオレターも配信されました。以下がその要点となります。
要点
- ノーコードは “隠れたニッチ” を表舞台に上がらせる力を秘めている。2019年に高橋 翔氏が出会った出来事(下北沢の本屋のシステムを非エンジニアが実現したという出来事)を通して、それを強く感じた。
- “スキルがなければできない” “お金がなければできない” “成功しなければできない” という人々の制約に対して、ノーコードがソリューションになっていくのではないか?、そのような想いからNoCoders Japan協会を立ち上げた。
- 今回のノーコードサミットは、主催・共催をはじめ、協力企業など「マルチステークホルダー」で、 “We(私たち)” で発展させていく第一歩である。ノーコードは現在、EC・アプリへと広がっおり、市場の期待度が増してきている。今後、多くの人を様々な制約から解放するきっかけになればいいと思っている。
加えて、Bubble社(エマニュエル氏)からのビデオレターでは、「大多数のユーザーが利用するwebツールを、ごく一部の専門家(エンジニア)だけが、作ることができる環境を改革しなければならない。そう思ってBubbleを立ち上げた。日本でこうしたサミットを通して先端的な事例が多くの日本のユーザをインスパイアすることを期待している」と述べた。
NoCoders Japan協会HP:https://www.no-coders-japan.org/
本発表資料:https://speakerdeck.com/showyingart/w-opuningutokufa-biao-zi-liao
<基調講演「ノーコードを活用した新規事業開発」>
基調講演では、ノーコードユーチューバーのしんじ氏より、ノーコードのトレンドや使い方、どのように着手したら良いかなど、マーケットや事例、ハウツーまで幅広く語られました。内容が盛りだくさんであったため、そのいくつかをここでは記載いたします。(しんじ氏のYouTubeでダイジェストを公開されているので、そちらもご確認ください)
NoCode School – ノーコードスクール –:https://www.youtube.com/watch?v=c6MMi2YQaiI
要点
- エンジニアが不足している対処としてもノーコードは注目されていると考えている。「プログラミングそのものを簡単にしよう」という動きの中にノーコードもある。昨今ノーコードツールが成熟し、ツール同士の組み合わせや(iPaaSなど)、このような流れにGAFAなどの巨大企業も今年になって特にこの分野に出資等が始まっている。
- プログラミングが完全に不要になるというわけではない。時代によって、どこをプログラミングして、どこをプログラミングしなくてもできるという範囲が変わっているだけだ。プログラミング思考自体はとても重要である。カレーで例えると、スパイスからプログラミングして作るか、ルーから作るか、レトルトから作るかなど、ノーコードはレトルトから作るようなイメージである。局面によって選択肢は増えている。
- ノーコードの教材やコミュニティは増えている。NoCodeCampやNoCodeWalkerなど、様々存在するので、一通りリソースを把握すると良い。(しんじ氏のYouTube「NoCode School」も選択肢としてある)また、いくつかのサービスを模写するようにノーコードで作ってみると良いだろう。
- ノーコードで新規事業を立ち上げるには、そもそもノーコードは手段であることを忘れてはならない。目的をはっきりさせた上で、心構えが重要である。失敗は前提として、とにかくやってみる。その時に、MVP(仮説検証のためのプロダクト/プロセス)として、ノーコードでやってみるのが良いかもしれない。仮説検証を多く回せるのが、新規事業においてノーコードを活用する最も重要なポイントである。
<企業講演:Wix.com Japan株式会社>
「ネットショップからオンライン予約まで!WiXで実現するノーコードWebサイト制作」
企業講演の1社目は、Wix.com Japan株式会社代表取締役の積田氏から講演がありました。ポイントのいくつかをこちらでもご紹介します。
要点
- Wixは「誰もがウェブサイトを制作、運営しビジスネスを成長できるようにする」をビジョンとして掲げており世界中に2億人近いユーザーを抱えている。毎日のように新しい機能などをアップデートし続けている。
- 実際に提供しているプロダクトはITリテラシーが低くウェブサイトの制作方法など知識がない人でも、AIを用いて誰でも簡単にウェブサイトを作成できたり、パワーポイントが使える人であれば洗礼された美しいウェブサイトを作成することもできる。コードを書いたりAPIを用いてサービスの内容を拡張することのできるエンジニア向けとしても利用でき、ユーザーの成熟度合いに合わせた幅広いサービスを打ち出している。
- Wixとしての最大の強みはワンストップソリューションが上げられる。ワンストップソリューションとは必要になる作業を一度の手続きで完了できることであり、例えばWixは、サーバーのホスティング、ドメインの設定、デザイン、コピーライティング、マーケティング戦略、請求書や支払いなど、利用者の目的に合わせてウェブサイトを運用していくにあたり必要なことをワンストップで提供している。
- 例えばデモをお見せしましょう(当日はここからデモが始まりました)。ITリテラシーが低いユーザー向けたAIを用いたサービスでは、最初に「どんなサイトを作成するか?」といった質問が投げられ、ユーザーは(例:広告代理店、ファッション関連広告代理店、スポーツ関連広告代理店)などとキーワードを入力する。
そして、次にサイトの機能(チャット機能、サービス予約、など)について、目的に沿った内容をユーザーに選択してもらう。
他にもデザインやサイトの名前、ロゴなどを選択設定してもらえば、このようにAIがいくつかのサイトを構築しユーザに提案してくれる。
- ユーザの思いや願望をビジネスとして成功へ導くためのマーケティング機能も充実している。マーケティング機能ではSEO対策、メールマガジンの設定、医療メーカーやFacebookなどの広告なども、簡単に設定できるようになっている。
- これらのサービスを無料からでも利用できる
Wix.com Japan株式会社:https://ja.wix.com/
今回のレポートはここまでとします。
投稿は全部で4つに分けて公開予定です。
まだまだ面白い発表内容がこの後も目白押しなので、②もお楽しみに!
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